2016年8月18日木曜日

憲法違反と彼らの特権や利益の擁護と
「海つばめ」ダイジェスト8月18日号

★自民党と反動どもの改憲策動、軍国主義路線を断固粉砕しよう!
★「搾取の廃絶」と「労働の解放」の旗を高く掲げよう!
★「労働者党再建」と「国政への復帰」を勝ち取ろう!
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「海つばめ」ダイジェスト 第477号
 2016年8月18日【無料版】
 マルクス主義同志会 http://www.mcg-j.org/
 ――嵐よ! 強く強く吹き荒れろ!――

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昭仁、偽善の「お言葉」
憲法違反と彼らの特権や利益の擁護と
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  8日、天皇は自らに関する「生前退位」の問題で、「お言葉」なるものを発表した。宮内庁の役人の言葉か、安倍政権の閣僚の誰かの入れ知恵かは知らないが、天皇の生の言葉とは到底思われない文章も、いくつも散見される。そしてもし、すべてが天皇の言葉そのものであるとするなら、天皇は何重の意味で憲法違反の罪を問われ、糺弾されなくてはならない、というのは、天皇のこうした発言は必然的に「政治的発言」であり、あるいはその契機を持つのであって、天皇にそうした言動を厳しく禁じ、単なる「象徴」の地位に留まらなくてはならないという、憲法の規定に背くからである。
 まず確認されなくてはならないことは、天皇は、現行の天皇制については「具体的に」触れないといいながら、「生前退位」という、まさに天皇制の根幹に触れるような問題に「個人的に」口を差し挟み、「象徴」天皇として許されざる行為に出ていることである。

 明仁の言っていることは、余りに明瞭な「政治的発言」である。

「天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為に限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます」云々。

 天皇は事実上、実際上、皇室典範の改正という問題を提起しているが、それが政治的課題以外の何ものでもない。現に、すでに政府の中でも、世論によっても、天皇の提起した問題は、皇室典範の改正によってやるのか、それとも現天皇だけにかかわる「特例法」によってやるのかという、優れて“政治的な”課題として取り上げられ、論じられ始めているのであって、天皇が皇室典範の改正といった問題や、「摂政」を置いたらいいのか悪いのかといった問題にまで“深入りし”、口を差し挟んでいいわけがないのである。

 「生前退位」を希望する理由は、加齢と共に、「象徴」天皇としての「務め」が果たせなくなってきたからだというが、しかしこうした口実はインチキもしくは虚偽であって、憲法で「象徴天皇」として規定されている「国事行為」を担うだけなら、それほど負担になるはずもないのである。

 天皇が好んで、あるいは出しゃばって、さらには天皇一家の保身のために、政治的な意味を持つ数々の行為――太平洋戦争時代の玉砕地や大震災の被害地への「慰霊の旅」とか、「皇室外交」とか、「国民的行事」に迷惑も顧みずのこのこと出かけていく等々――をやるから、高齢の天皇の負担が必要以上に大きくなるのであって、まずそうしたことを止めてから、負担が大きすぎるというべきであろう。

 憲法は「象徴」天皇制とは何かを「天皇が個人として」、つまり個人の資格で考えたり、恣意的に解釈したり、そんな主観的な判断や「思い」で勝手に行動することをむしろ禁じているのである、というのは、天皇は国家の「機関」、歯車の一つ、平たくいえば道具のようなものであって、制度上、ただ支配階級や国家や政府の意のままに動くき存在と規定されているからである(「国民主権」という虚構のもとで)。

 そしてまた、仮に天皇がどう考えようが、政治家や政府が、天皇の勝手で、浅薄な思い込みによる「活動」を政治的に利用することはいくらでもあり得るのである。

 事実、そうしたことは最近もまた実際にあり得たのであって、石原慎太郎はオリンピック招致のために、天皇や天皇一族を利用しようと策動したし、権力者に成り上がった、柄の悪い民主党の小沢もまた、中国の習近平がまだ中国のトップにつく前、来日したとき、天皇を引っぱり出して、自らの外交と権力強化という政治的目的のために、憲法に規定されていない天皇の「活動」を粗野な形で悪用しようとした。

 憲法の枠外の「公的活動」なるものが、政治的行為である例を一つ引けば、太平洋戦争の激戦地などを訪れるといった天皇の「慰霊の旅」がある。

 ペリリュー島であれ、どこであれ、太平洋戦争の“激戦地”を訪れ、そこで“玉砕”し、死んだ死者を「慰霊」するということはまさに露骨な「政治的」行動であり、それ以外の何ものでもない、というのは、そうした行為は、反動的な太平洋戦争を美化し、日本の防衛のための“聖戦”であったという安倍一派らの見解を支持するも同じだからであり、安倍政権の「歴史認識」を正当化し、そんなろくでもない政権のたいこもちとなり、奉仕することと同様だからである。

 しかも天皇がそんな「行動」を行うのは破廉恥そのものである、というのは、激戦地で意思に反して地獄の反動戦争に駆り立てられて、不本意に死ななくてはならなかった、軍服を着た労働者、勤労者の青年たちは、天皇のために殺されたも同然だったからである。

 つまり何十万、何百万の国民の死に責任を負っている当の天皇らが、激戦地を訪れて「慰霊」するなどというのは途方もない偽善であり、破廉恥な開き直りであり、死者に対する最大の侮辱である。

 天皇はこんな類の「公的活動」を、国民のことを思い、国民にために「活動する」ことだと強弁するのだが、実際には天皇家の果たした犯罪行為を正当化し、美化したいだけである。

 明仁は、「国事行為」以外の「活動」によって、国民に愛され、崇拝される存在になることを期待するのだが、そんなものは天皇一家の利害に関する問題、彼らのエゴイズムに関係するだけの問題であって、労働者、勤労者に取っては何の関係もないことであり、むしろ疎ましく、迷惑で、鬱陶しいこと、腹立たしくさえあることである。

 我々は明仁らに、憲法に厳しく規定されている「国事行為」以外の「活動」をただちに、一切止めることを要求し、天皇らのそうした「活動」は再び反動や国家主義者たちの天皇利用に行き着くことを――石原や小沢の例を見ても分かるように、すでに行き着いてさえいることを――明らかにし、明仁らに明瞭に警告する。

 明仁は根底から勘違いしているのであって、彼は憲法の規定する「象徴」天皇からはみ出すのだが、その動機は「国民のため」ではなく、天皇制と天皇の正当化であり、その護持であり、永遠化かである、つまり「国民のため」と見せかけて自分たちの利益や自分たちに素敵な実入り(年々数億円にもなる、国民の税金からの収奪、つまり「内廷費」と「皇族費」である。天皇制の“維持費”つまり「宮廷費」も含めれば、その費用は数十億円にも達する。正確に言えば、16年度では65億円ほど)を保障し、数々の特権や、安楽で居心地のいい地位を守ろうということであり、根底から利己的である。そもそも「象徴」天皇制とは何か、それはいかなる意味で国家の「象徴」なのか、「象徴」といえるのか。

 「象徴天皇制」の概念は明らかにされてはいないが、しかし天皇制の存在自身が、天皇制が何を「象徴」しているかをすでに明瞭に語っている。

 天皇と天皇制は、明治維新後の薩長の藩閥政府専制の時代には、その支柱となってそれに奉仕し、ファッショ化した軍部専制の時代には軍部の意のままの道具となって、彼らの世界支配の野望のために先頭に立ちさえし、敗戦後のあからさまなブルジョア支配の時代には、「象徴」天皇制や、日の丸・君が代(事実上の天皇制賛歌)などの強要を通して、ブルジョア専制の助手の役割を担っている。

 「象徴」天皇制が階級国家、ブルジョア国家の様々な悪行や反動性や凶暴性や階級差別や男女差別(男権主義、父権主義、つまり極端な女性差別、女性蔑視等々を「象徴」した、小泉時代の“女帝問題”を想起せよ)を「象徴」することはあっても、よき社会関係を「象徴」することは全くないのである。君主制はそれ自体、専制と、ありとあらゆる人間差別、国民差別の根源として、したがってまたその「象徴」として君主制であり、そうでなくてはならないのである。

 生前退位についての天皇の発言は、「象徴」天皇制もまた反動的であり、有害であって、ただちに廃絶すべきであることをまたまた明らかにした。

 共産党などが、憲法を天皇制も含めて「丸ごと」擁護するなどとたわ言をほざいているが、そんなことに気を遣う必要は何もない、というのは、共産党はすでに、資本の支配する体制、現存の体制を「丸ごと」受け入れるだけの腐敗しきった政党で、スターリン主義の醜い残骸でしかないからである。

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労働者派議員を勝ちとるために
セミナーに参加し徹底的に議論しよう
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 我々マルクス主義同志会は、3月から5月の第12回大会において、遅くとも3年のちには国政選挙闘争に復帰し、労働者の利益と権利を守り、その未来を切り開くべく闘う、本当の労働者派の議員を生み出すことと、そのために、今この瞬間から、あらゆる面における準備を行っていくことを決定、確認しました。

 もちろん我々の力は今の時点では決して強大でも強力でもありません。ありとあらゆる困難や障害が我々の前に立ちはだかっており、選挙闘争を闘い抜くためになすべきこと、なさなくてはならない実際的なことも山とあり、我々の手に負えるのかという危惧と恐れの念に圧倒されそうです。

 しかし我々は現在の世界と日本の政治経済情勢に深刻な危機意識を持たざるを得ないのです。

 国家主義、軍国主義の路線に邁進し、その突破口として憲法改悪を企む安倍政権が居座っています。そしてそうした現実や、危険な状況に対して何ら抵抗することも、闘うこともできず、むしろますます堕落、頽廃して安倍一派の暴虐な政治や好き勝手を許している、野党=民共の日和見主義や、ブルジョア支配に対する思想的、実践的な屈服や追随を目の当たりにしています。

 労働者、勤労者の闘いが萎縮し、あるいは敗北し、階級として解体していると言えるような現状が存在しているのも偶然ではありません。長年にわたる、共産党の日和見主義やブルジョア的堕落や、闘いの放棄や裏切りの悪影響は歴然です。

 我々は、今こそ決然として立ち上がり、こうした階級闘争と政治闘争の状況を根底から変えて行くべきであると決意したのです。

 そして我々は13年にわたる、サークル的闘いや組織を止揚し、労働者党を再建し、断固として、公然たる闘いに移っていくことにしたのです。

 労働者の立場と利益を、その根底を真実に代表する代議士が議会に一人といわず、何名も公然と登場し、その演壇から真実の労働者、勤労者の声を発し、また闘っていくことは、全体としての労働者、勤労者の立場や地位を高め、また強め、その闘いを発展させ、深めるために巨大な意義と影響力を持つし、持ち得ると確信します。

 今こそ、選挙闘争を通じ、さらに議会の演壇を活用して、全国の数百万の極貧の労働者に、2千万の差別労働に苦しんでいる非正規労働者に、そして資本によって搾取され、苦悩している数千万の賃金労働者の全てに、勇気をもって資本とその支配に反対する闘いに立ち上がるように呼びかけるために、我々もまた決起すべき時です。

 今回のセミナーでは、我々は我々の新しい路線と、その意義と、そしてまたいかにして闘い、その路線を現実のものとしていくべきかについて、徹底的に議論し、考えたいと思います。

 心ある全ての労働者、青年の結集を呼びかけます。


テーマ:「参院選敗北の責任を問う
      民共と市民派は、労働者・働く者を代表しなかった」
●日時    8月21日(日)午後1時半から
●場所    豊島区民センター(池袋駅東口徒歩8分)
●参加費   300円
●主催    働く者のセミナー実行委員会
●連絡先   全国社研社(メールアドレス semina@mcg-j.org)


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