2016年7月26日火曜日

8月7日(日)「京都働く者のセミナーに参加しよう

  参議院選挙が終わりました。結果は、自公が過半数を握り、安倍自民党と共に改憲を唱える勢力が3分の2を超える議席を獲得しました。民進党は大きく議席を減らし、共産党は議席こそ増やしたものの、安保法制の廃棄や集団的自衛権容認の閣議決定の取り消しは出来ず、むしろそれを進めてきた勢力が“承認”されるということを許してしまい、改憲も“民意だ”と言わせるような状態まで生みだし、実際上、選挙に敗北してしまいました。


  労働者や勤労者はこうした事態をどのように考えればよいのでしょうか。

テーマ   参議院選挙結果と選挙制度 ― 労働者の声を政治に

●日時   8月7日(日)  午後1時30分~4時30分
●場所   京都市 下京 いきいき市民活動センター  第3会議室
       (JR、地下鉄:京都駅、京阪電車:七条駅下車)
●主 催  「京都 働く者のセミナー」実行委員会
●連絡先 080-6144-3991(平岡)

●会場カンパ 100円
 
誰も労働者の声を代表しなかった

 今回の参院選挙で、民進党や共産党などは、改憲阻止や安保法制の廃棄などが争点だと主張し、これに対して自民党や公明党は、争点は改憲問題ではなく経済問題であり、アベノミクスを継続していくのかどうかが争点だとしました。しかしこのどちらの問題も、表面的には対立しているように見えても、それを掘り下げて考えてみると、根本のところでは与野党の対立などなかったのではないでしょうか。

 アベノミクスの破綻は今や明白になっています。財政政策ではダメで金融政策によってしか景気の回復は望めないとして、大胆な金融緩和を目玉にアベノミクスは登場しました。しかし金融緩和を何段連発しても一向に経済は回復せず、国債は日銀に溜まる一方で、さらにはマイナス金利という異常事態まで生みだしました。もうこれ以上金融緩和をできないという状態に追い込まれた安倍政権は、今年に入り、財政膨張政策に舵を切らざるを得なくなったということ自体、アベノミクスの破綻を何よりも示しています。

 せっかく与党が、破綻した政策(アベノミクス)を「争点」だとしてくれたのに、民進党も共産党も、この問題で徹底して安倍政権を追い詰めることができませんでした。

 それは、民進党や共産党もまた、この深刻な経済状況を、需要を拡大することで回復出来ると考えており、この点では自民党や公明党と何ら違いがないからです。需要がないなら政府が財政出動によって需要を作り出せばよいといったことが、もう何十年も繰り広げられ、今や国の借金は1000兆円を超えるまでになっているのに、また同じような議論をしていてよいのでしょうか。

 改憲や安保問題について言えば、与野党の違いは海外への派兵を認めるのかどうかといったことで、日本の今の体制を守るための軍隊が必要という点では全く争いはありませんでした。日本の体制を守ると言われれば、当たり前じゃないかという人も多いかもしれません。しかし労働者、勤労者の命や生活と守るということと日本という国家体制を守るということは果たして同じでしょうか。

 今世界では、イギリスのEU離脱やアメリカのトランプ現象などに見られるように、資本主義経済が行き詰る中で、各国が自国の利益最優先を掲げ、民族主義や国家主義を声高に主張する時代に入ってきました。こうした時代に、日本を守れ、国の権益を守れと主張することは、果たしていつか来た道を繰り返すことではないでしょうか。

 労働者、勤労者はお互いに搾取され抑圧されるものとしての共通の立場にいるのであって、他国の労働者、勤労者と対立しなければならない理由は何もありません。いま必要なのは、国家間の対立をあおったり加担したりすることではなく、労働者、勤労者の国際的な連帯を強めて行くことではないでしょうか。

 いずれにしても、参議院選挙では労働者の声はどこからも聞くことができませんでした。


供託金をはじめとする不公平な選挙制度

 大事な選挙であったにもかかわらず、投票率は54.70%と戦後4番目の低さでした。つまり多くの労働者や勤労者は、自分たちの声を代表する候補者を見いだせなかったから棄権したのではないでしょうか。

 選挙を棄権するなと言う前に、労働者や勤労者が投票したい候補者がもっと立候補しやすくするにはどうすればよいかも考える必要があります。諸外国に比べても異様に高い供託金などの不公平な選挙制度問題、私たちはこうした問題も考えて行かなければならないと思います。

 労働者の声を政治に生かすにはどうすればよいか。

 8月7日、セミナーに参加して、おおいに議論しましょう!

http://blogs.yahoo.co.jp/shihonron_kyoto


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