団交中断時に経営側と相談
団体交渉では議事を中断することがよくある。労組側の要求に対し、どこまで譲歩するかを経営側交渉委員が別室で相談し見解をまとめる場合、逆に労組側交渉委員が提示の回答で妥結するか、または不満として再考を促すかを相談し見解をまとめる場合等である。
ある交渉中断時に委員長が度々退出することがあった。最初はトイレかなと思っていたが、こともあろうに経営側にこちらの情報を伝えていたのだ。
団交席上でも経営側を擁護する発言をして労組側交渉委員一同から「エー」と非難の声があがると「うるさい、わしが委員長じゃ、だまっとれ」と声を荒げるなど粗暴でもあった。その反労組的姿勢が労組員に知れ渡ると、労組脱会を宣言して一方的に組合費の一部(統制預金分)を未納し、催促に応じない事態が続いた。「労組脱会を認めてくれないのでどうしたらいいのか」と労務担当理事に泣きついたものの相手にされなかったとの情報も入る。
「労組規約では脱会は執行委員会での承認事項である」「組合費未納のままでは脱会検討以前に義務を果たしていないことから除名となる」「経営側との癒着については弁明の機会を与えるが、事実なら除名となる」と執行委員会で追及されたのはいうまでもない。
団交中断中は経営陣と世間話をしていたなどと苦しい言い訳をしたが、未納分を支払うことで執行委員会は「穏便に」脱会を認めた。「組合費未納のままでは除名となり、貴殿のことは労ニュース等で公表することとなる。不名誉なことになるのでよく考えてもらいたい」と内容証明郵便を自宅に送ったことも効いたこともある。数カ月後経営側にも見限られ退職となった。なお、彼は居住地の公明党青年部長であった。(吉)
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